2006 JCCA Classic Car Festival

FUJI JAMBOREE
2006-04-16-sun


朝寝坊
前日は工具とウェアを用意して降り始めた雨に気が滅入りながら目覚ましをセットし
布団に入る。翌朝目覚ましではなく携帯電話の着信で目を覚ます。「勝又君どこに居
ます?」時計を見ると5時55分。S65レースの受付は5時半だから旧メインゲー
トに集合ねと前日サポートの仲間に言っておいたのでその彼からの電話だったのだ。


飛び起きて目覚ましを見るとセットされていない。セットした‘つもり’だったようだ。
今さら嘆いてももう遅い。一時間あれば着く地元に居るのが幸いだが6時40分からの
車検とその後のドライバーズブリーフィングに出られるか微妙だ。
とにかくレーシングスーツに着替え、雨のサーキットには必需品の長靴を履き家を飛び
出す。心は焦るがなにせ積載車、速くないし積んでいるため無理な走りは出来ない。落
ち着かせようと深呼吸を繰り返すが心臓はバクバクと焦りを助長するかのように高鳴っ
たままだ。先にパドックに入った仲間に車検が遅くなるから検査官に伝えてくれるよう
に頼み246バイパスを飛ばしていく。


富士に到着後、すばやく降ろして仲間に車検を託し装備のチェックを済ませブリーフィ
ングにギリギリ間に合いほっと一安心。その後Dさんにおにぎりとお茶を分けてもらい
ピットで待っていると車が戻ってきた。車検も問題無かったと知りようやく落ち着きを
取り戻した。


雨の予選
雨は嫌いです。富士ではK4GPのときワイパーが動かなくなったり曇ったりするし、
なにしろ水しぶきで前が見えない。後ろのウインドウも曇っていっさい後ろが見えない
ことも恐怖心を募らせるからだ。そんな中予選ははじまりました。さっそく1コーナー
でコルチナがスピン。とにかく義務周回数は1周なのだからインアウト含め3周だけ走
って切り上げることにした。こんな状況下で無理してもしゃあないもん。
走行後にDさんと話し「今回は無茶をしないで次回のツクバまで勝負は持ち越しましょ
う」ということにしたのだが・・・


S65レース 決勝結果順に紹介
VFSH0023-w300.jpg 並み居る大排気量車を相手に見事
 優勝したスカイライン54B
 そういえばイクサワは雨が得意だ
 った。

VFSH0028-w300.jpg 準優勝は64番トライアンフTR-4。
 トップに20秒以上の差を許す。

VFSH0015-w300.jpg もはや常連になった見崎選手と
 アルピーヌM63。再スタート
 で最後尾からの追い上げで3位
 獲得。排気量は1300ccと
 はいえあまりの速さに上位クラ
 ス扱いなのだ。

VFSH0029-w300.jpg 昨年ぶっちぎりの優勝を見せた
 コルベットスティングレー
 しかし雨のレースでは5.7Lの
 排気量を生かしきれなかった
 ようで4位に沈む。

VFSH0021-w300.jpg 5位は軽量とハンドリングを活かし
 ツクバでも富士でも速いロータス
 コルチナMk-1。

VFSH0020-w300.jpg 久々の登場ポルシェ356SC
 ブランクをものともせず6位。

VFSH0022-w300.jpg 7位はヤマモト自動車の
 コルチナMk-1。

VFSH0018-w300.jpg 8位は黒い車体に44番のゼッケン
 がまぶしいトライアンフTR-4。

VFSH0027-w300.jpg 9位はべレット1600GT。
 クロモドラホイールはべレット
 と117クーペがよく似合うね。

VFSH0013-w300.jpg 10位はおなじみのジャガーMk-2 3.8
 雨に排水溝のないSタイヤで挑戦する
 つわものです。

VFSH0014-w300.jpg 11位はこれまた61番ジャガーMk-2 3.8
 でした。重量あるだけに手こずった様子。

VFSH0026-w300.jpg クラス1優勝は粘っこく走った管理人が
 初の栄冠を手にする。上位が消えてのタ
 ナボタとかダブルチェッカーとか色々い
 わくつきだったり。

VFSH0017-w300.jpg 2周目にスピン&プチクラッシュから脅
 威の追い上げを見せたDさんは計3回も
 スピンしたそうな。

VFSH0019-w300.jpg オープンのオースチンヒーレースプラ
 イトは車両保管中はカバーをかぶせな
 いとプールになってしまうのだ。

VFSH0025-w300.jpg エンジン不調で無念の最下位となって
 しまったS600クーペ
 スタート前からブローバイの白煙が気
 になっていましたが悪い予感が当たっ
 たようです。ヨタと違いOH大変そう。

VFSH0024-w300.jpg 2度のフォーメーションによる周回数
 の増加に燃料がもたなかったR8ゴル
 ディーニはリタイア。
 周回数が一周少なければクラス優勝だ
 ったのに。

VFSH0016-w300.jpg 同じくあと一周というところでエンジ
 ン不調になったコンテッサは無念のリ
 タイア。


決勝は波乱の連続
出走時間が近づきエンジンに火を入れるがいっこうにコースに入れない。ちょっと進んでは
エンジンを切り、進んでは切りの繰り返し。なんてったってオルタネータを積んでないので
バッテリーを消耗させたくないのだ。雨はしとしとと降り、吐く息であっというまに全ての
窓が曇る。拭いても拭いても追いつかない。しまいに腕が疲れてあきらめる。


ようやくコースに入ってダミーグリッドに付きウォームアップランのあとスタート!と思い
きや様子が変。勘違いしたコルベットとアルピーヌがスタートしちゃったということで再度
ウォームアップランからやることになった。15分近くスタートに費やしたが雨でこの状況
はものすごく長い時間に感じた。


再スタートと同時にコルベットとアルピーヌが一気に抜き去っていく。それに続きDさんの
ヨタがすばらしいスタートダッシュを決める。こちらはすっかりビビって1コーナーのかな
り手前でブレーキ。だって水しぶきで何にも見えないんだもん。1コーナーを回ってはるか
先に集団が行ってしまって気づく。「この人たちは普通じゃない。」ましてついさっき無理
しないと約束したDさんまでがまるでスイッチが入ったかのように飛ばしている。ええい、
こうなりゃ付き合うまでよ!と気合一発Dさんヨタを追いかけ始める。立ち上がりグワっと
アクセルを踏みたいところをジワっと押さえブレーキも必要以上にポンピングして安全マー
ジンを取りつつ追う。ストレートも水しぶきの中に見えるかすかなテールランプを頼りに走
る。
2周目、コカコーラコーナー(旧Aコーナー)を行くDさんがまさかのスピン。昨年とまっ
たく同じ状況ででガードレールに沿うようにバックで滑っている。背筋が凍りつく瞬間。目
の前で昨年と同じ状況が繰り返されたらビビるなというのが無理なところ。すっかり戦意喪
失しただひたすらスピンしないような走りを繰り返す。簡単なようでこれが難しく集中する
あまり頭がモヤモヤした状態になっていく。あ、これがTVでやってたΘ(シータ)バース
トが分泌されている状態なんだな。なんて思いつつ曇るウインドウからわずかに見えるコー
スをトレースしていく。ブレーキも強すぎてはだめ、荷重移動も慎重にいかないとロールし
やすい車体のため振り戻しでいっきに回る可能性が高く気を抜けない。しまいに顔が引きつ
ってきた。しばらく一人旅を続けストレートでゴルディーニが止まっているのが見えイエロ
ーが振られているのが見えた。その前にトップの54Bに1ラップされたのだがよく覚えて
いない。スローダウンしている54Bとこれまたスローダウンしているコンテッサを最終コ
ーナーでとらえて最終コーナーまで付いていく。なんかチェッカー受けたような雰囲気だが
自分にはゴールポストで振っていたのはイエローだったと思っていたのであと一周できるは
ずと54Bとコンテッサがピットロードに入っていくのを尻目にストレートを走る。ようや
くチェッカーが振られているのを確認し手を振りながら一周。でも何か変だ。オフィシャル
がほうきを手にコース上に出てきている。前後にいっさい車の姿がない。・・・もしやダブ
ルチェッカー?そんな予感がしてはいたのだがとにかくパドックに戻って車両保管。

VFSH0032-w300.jpg暫定表彰がピット裏で行われ総合順位の表彰が
されていた。その光景の最中ゼッケン76が放
送で呼ばれる。これはもしやクラス1の優勝の
通達か?と思いきやダブルチェッカーをしてし
まったことの訓戒であって非常に恥ずかしい思
いをする。本来ならば失格なのだがこのコンデ
ィションとトップが1ラップする微妙な瞬間だ
ったことから叙情酌量にて順位取り消しなしと
いうことでホッと胸を撫で下ろす。
上位がことごとく脱落しての優勝であることや
ダブルチェッカーするあたり自分らしいクラス
優勝ではないかと。

VFSH0030-w300.jpg車両保管のAパドックにて。普段は表彰とは縁
遠いヨタが今回はワンツーフィニッシュです。
Dさんは最初のスピンで軽く接触しただけだっ
たのでコースに復帰し船橋の東次郎ばりに追い
上げ一時はバックミラーに写るほど迫ってきて
いました。しかし300Rでまたもやスピン。
これで勝負あり。結局は僕の無理をしない走り
がよかった結果になりました。何度かヤバい時
もありましたがスピンもコースアウトもなくひ
たすら安全運転に徹するのは意外と疲れるモン
です。引きつって顔面神経痛ぎみになる始末。

VFSH0031-w300.jpgクラス1の3位にはカニ目が入り、無難に走っ
ての入賞は参加を続けてきたプレゼント。雨で
のオープンカーはそりゃツライことだったでし
ょう。LSDが入っていないので立ち上がりが
しんどかったみたいです。
終わって
毎回思うんだけど「みんなスゴイや」だってさこんな雨でもコントロールして走っちゃう
んだぜ。こっちは冷や汗かきながら早く終わんないかな〜と思うほどしんどかったのにゴ
ルディーニやコンテッサはそれを楽しむかのようにバトルしてるんだもん。フツーの神経
じゃないでしょ。やっぱりまだまだ経験が足りないね。そもそもチェッカーフラッグを見
落とすってどういうこと?ピット裏で会ったマッド杉山氏に「フツーは動くものに目は行
くんだけどね〜」と言われグウの音も出ませんでした。腕より先に頭を鍛えなくちゃイカ
ンと思い知らされこれも良い経験かと。
さあ泣いても笑っても次戦はツクバ!7月17日に本当の勝負が待っている。


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